「膜構造」と「板構造」の間にある構造様式:その②

こんにちは,cosmobloomエンジニアの折居です.

前回のブログでは,「膜構造」の質量がスケールの1~2乗しか比例しない特性と,「板構造」の
展開後の剛性が高いという特性,これらを両立する構造要素が求められていることについてお話しました.加えて,self stiffeningという機能がこれらの特性を結びつける足掛かりとなるのではないか,ということをお話しました.

今回は,self stitteningを有する構造様式(以下,self stiffening structure)の様な複数の構造要素を組み合わせた構造様式について,より広い視点から考えていきたいと思います.

まず,self stiffening structureの形態は,サンドイッチコアパネルの形態に類似していると言えます.サンドイッチコアパネルは,コア材と2枚のパネルを貼り合わせて製作されます.このとき,コア材は上下のパネルの間隔を維持する役割を果たし,上下のパネルは軸力を受け持つことで,パネル全体として曲げ剛性を発揮します.self stiffening structureとサンドイッチコアパネルは,コア材の様な「板構造」を,ケーブルや膜面の様な「張力場に支配されている構造」によって挟み込んでいる点で共通しています.

一方,self stiffening structureとサンドイッチコアパネルの形態に関する一番の違いは,中身のコア材ごと折り畳んで二次元収納できるか,というところにあると考えます.一般的なサンドイッチコアパネルは,コア材ごと折り畳むことができないので,self stiffeningの機能を付与させることができません.

ここで,これまでに提案されてきたサンドイッチコアパネルの中には,実はself stiffeningの機能を持たせられる形態も存在するのではないか,という発想にたどり着きます.すると,たとえばコルゲートコアパネルのような形態は,コア材ごと畳み込むことができ,さらに,コルゲートコアパネルの派生形であるゼータコアパネルのような形態は,二次元収納可能であることに気付きます.

つまり,ゼータコアパネルやコルゲートコアパネルの様な形態は,self stiffeningの機能を付与することで,「膜構造」と「板構造」の特性を両立可能であることが示唆されます.次回はゼータコアパネルについてもう少し考えてみたいと思います.

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