「常に挑み,共に創る」とは

こんにちは.cosmobloom エンジニアの折居です.

cosmobloomの企業理念は「常に挑み、共に創り、すべての人が希望を持てる世界を実現します.」というものです.私は,企業理念の前ふたつをアプローチと捉えて,最後のひとつはその先に見据えるもの,という様に理解しています.ところで,なぜ我々にはアプローチとして,「常に挑み,共に創る」ことが課せられているのでしょうか.

歴史を振り返れば,これまでに日本で開発・実証された展開構造物として,宇宙実験・観測フリーフライヤー(SFU)や電波天文観測衛星「はるか」などがありました.これらの構造物は,剛な展開トラスによって,厚い膜面や金属メッシュを展張する構造様式となっています.

その後,ブーム展開・遠心力展開など,剛な支持構造を必要としない展開技術の開発や,宇宙環境に強い高分子材料の開発によって,極めて軽量な展開構造物が実現できるようになりました.小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」はその先駆けであり,宇宙構造・材料の研究者たちが築き上げた非常に大きなマイルストーンと言えます.

では,我々はこれまでの先人たちの成果を引き継ぎ,どのような展開構造物を実現していくべきでしょうか.私は,「沢山の人に使ってもらえるような展開構造物」を実現していくべきと考えています.例えば,「IKAROS」以後に検討された展開構造物として,ドラッグセイルやソーラーアレイパネル,大型膜面アンテナなどが挙げられます.これらの展開構造物には,収納・展開すること以上の機能が付与されており,その主眼は,ミッション遂行のためのアプリケーションとして使ってもらうことにあります.

一方,機能が付与された展開構造物は,宇宙構造・材料に他システムの領域を含む「宇宙構造物システム」となります.この宇宙構造物システムの中では,本来,展開構造物の成立性のために確保していた設計空間を,他システムの設計要求に応じて狭めていく必要があります.そのため,我々は,よりシビアに展開構造物の成立性/不成立のキワを見究めなければらないし,そこに”常に挑む”ことが求められます.

また,宇宙構造物システムの中では,展開構造物のパラメータと,他システムのパラメータを厳密に切り分けられなくなります.そのため,パラメータを共有しながら設計を進めていくような方法論が必要となります.これを追求することは,我々の力だけでは到底難しく,是非とも皆様と”共に創る”ということができれば,と考えています.

このように,「常に挑み,共に創る」ことは,「沢山の人に使ってもらえるような展開構造物」を実現するためのアプローチとして,大変重要であると考えています.長々とお話ししてしまいましたが,今後ともcosmobloomをよろしくお願いいたします.

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