解析ツール
私たちが独自に開発した解析ツールNEDAのSaaS化に取り組んでいます。クラウドベースのSaaSとなるため、ユーザはマシンパフォーマンスを気にすることなく解析を行うことが可能になります。利用料金体系はライセンス料に加え、クラウドコンピューティングリソースの使用量に応じた従量課金制を検討しています。
柔軟展開構造解析技術
NEDAをSaaS化することで宇宙分野に留まらず、あらゆるユーザがゴッサマー構造の静解析、動解析、固有振動解析を行えるようになります。将来の様々な構造物を検討・設計する際に非常に強力なツールとなると考えています。
一般に、ゴッサマー構造のような非常に柔らかい構造の解析を行う場合、解くべき運動方程式が硬い方程式となります。このような硬い運動方程式は数値不安定性が高く、従来のCAEソフトでは計算途中で数値発散が起こるなど、非常に難しい計算となります。
私たちが開発したNEDAはエネルギ・モーメンタム法(EM法)を用いており、柔軟展開構造の解析を行う際に安定した計算が可能となっています。実際、NEDAは2010年に打ち上げられた小型ソーラー電力セイルIKAROSの膜面展開シミュレーションに利用されるなど、実機開発における実績ある解析ツールです。
レポート機能
NEDAの解析結果をあらゆるユーザに対して分かりやすくあるべきと考えています。特にゴッサマー構造の解析は非常にニッチな分野であり、長くゴッサマー構造に携わる技術者にとっても頭を悩ませることが多々あります。構造として取り扱いが難しいものであるため、設計や製造において考察すべき点や材料や形状の提案等をレポート出力する機能を提供する予定です。