企業理念

常に挑み、共に創り、すべての人が希望を持てる世界を実現します。

私たちは、宇宙太陽光発電システムやソーラー電力セイル、スターシェードなどの「次世代の宇宙構造物システム」を社会実装し、「すべての人が希望を持てる世界の実現」を目指しています。

「常に挑み」には、私たちが将来の宇宙構造物システムを社会実装にむけて挑戦していくという意味を込めています。宇宙開発の歴史は、常に未知への挑戦であり、その未知に対して挑み続けてきたことで私たち人類は様々な技術革新を起こしてきました。私たちも、未知への挑戦を通じて、技術革新を起こし、次世代の宇宙構造物システムを実現し続けたいと考えています。

「共に創り」には、将来の宇宙構造物システム実現のために、多くの方々や機関と協力していくという意味を込めています。これまでの宇宙開発がそうであったように、様々な技術やアイデアは国や企業が競争・協力することで発展を遂げてきました。私たちは宇宙構造物という強みを活かしながら、多くの方々と協力することを大切にし、モノづくりから未来まで共に創っていきたいと考えています。

「すべての人が希望を持てる世界を実現します」には、私たちが将来のために挑戦することですべて人々に夢や希望を与えたいという願いを込めています。これまで多くの先人たちが宇宙に挑み、多くの人々に夢や希望を与えてくれました。私たちもこれまでの先人たちのように、挑戦する姿や事業成果による社会的貢献を通じて多くの方に夢や希望を持てる世界を実現したいと考えています。

私たちは、この「常に挑み、共に創り、すべての人が希望を持てる世界を実現します。」という企業理念を体現すべく事業活動を行っていきます。

ミッション

展開構造を究め、答えを出し続けます。

私たちは、変容する社会に「展開構造」というソリューションを提供し続けたいと考えており、展開構造のプロフェッショナルとして、より一層展開構造を究め、その魅力を引き出していきたいと考えています。

私たちのコアはゴッサマー構造の構造解析技術にあります。ゴッサマー構造は軽量かつ柔軟なゆえに地上での実験が困難となるため、解析による展開挙動の予測なしには実現できません。これらの用途は超小型人工衛星に搭載できるものから、将来の大型宇宙構造に至るまで様々ですが、実現にはその展開挙動を予測することが必要不可欠です。

一般に、展開構造は大きくなればなるほど、また、使う材質が軽量で柔らかくなるほど解析が難しくなります.私たちの解析技術はそのような展開構造の挙動を安定して解析することができ、展開構造のもつ様々な問題に対して答えを出すことが可能です。今後、宇宙機の性能向上に伴ってミッションも高度化し、展開構造を利用したい方々も増えると考えています.そのような方々に向けて、私たちは理論に基づいた答えを出し、ご提供しつづけます。

そして、将来の宇宙構造物の実現に向けては、今ある技術をさらに探究し、一歩ずつ進んで参ります。また、その探究の過程で得た知見を還元することで社会の発展に貢献していきます。

私たちが目指す将来像

宇宙太陽光発電システムSSPS

宇宙太陽光発電システム(Space Solar Power System)は古くから構想されている大型宇宙構造物の一つです。SSPSは、宇宙空間で太陽光発電を行い、発電した電力をマイクロ波やレーザー光として地上へ送電、さらに地上でそれらを電力へ変換するシステムであり、次世代の再生可能エネルギーとしてこれまでも多くの手法が検討されてきました。

現在構想されているSSPSの1つは、1GW級の電力を発電することを想定しており、宇宙空間に数km級の巨大な平面を形成する必要があります。そのような巨大な構造物はモジュール化し、複数回に分けて組み立てることになりますが、そのモジュールも非常に大きな柔軟展開構造となることが想定されています。

また、SSPSは静止軌道上で組み立てることを想定しているため、有人での構築は困難を極めます。そのため、無人での構築が必須となり、柔軟展開構造を有するモジュールを結合する技術にも非常に大きな課題が存在しています。

私たちはこの宇宙太陽光発電システムを実現することで、クリーンエネルギーによる循環型社会を目指しています。

デジタルツイン

デジタルツインとは、コンピュータ上の仮想空間に対象とするヒト・モノ・空間を正確に再現する技術を指します。仮想空間上に再現された空間で数値計算が可能となれば、現実での実験が不要になると考えられており、近年導入が加速している技術です。

世の中のあらゆる製品は設計段階で様々な試験を行い、機能の有効性を確認します。一般に、これらの試験にかかるコストは非常に高額なため、入念な準備を行ってから取り組む必要があり、企業にとっては大きな負担となっています。

デジタルツインはあらゆる事象を仮想空間上で再現するため、これまで実機を用いて行っていた試験のすべてを高い精度でシミュレーションすることができます。このため、試験に係るコストを大幅に削減することができ、かつ、試験回数を増やすことができます。特に、重力や空気の影響を受けやすい宇宙構造物は、地上実験が困難なため、デジタルツイン実現による開発加速化が期待できると考えています。

私たちはデジタルツインを実現し、開発コストの低下と開発サイクルの短縮を図ることで、宇宙開発の拡大に貢献します。

スターシェード

太陽の周りに地球や火星といった惑星が回っているように、夜空に輝く恒星の周りにも惑星が回っていることが知られており、それらは系外惑星と呼ばれています。この系外惑星を望遠鏡で観測する際、恒星の眩しい光が邪魔になります。この恒星の光を遮ることで、系外惑星を直接的に撮像する方法がスターシェードです。

スターシェードは、望遠鏡と恒星との間に数十mの遮蔽物(オカルタ)を置くことで、望遠鏡に恒星の光が入ることを防ぎ、惑星の像を捉えます。この系外惑星の中には、「Habitable exoplanet(ハビタブルプラネット)」と呼ばれる生命が存在可能と思われる惑星も多数発見されていますが、その撮像は現在の技術では難しく、その存在を間接的に検出する程度に留まっています。

私たちはスターシェードを実現し、これまで難しかった系外惑星の表層の観測を行うことで、地球と同じように生命をはぐくむような「第二の地球」を発見することを目指しています。