構造解析

こんにちは.cosmobloomの宮崎です.

cosmobloomは展開構造物の柔軟構造動解析ツールのSaaSを主な事業にしています。世の中に構造解析ができるツールは数多くあり、ものづくりの現場で設計・解析に活用されています。

このことは、構造解析の理論、ならびに、数値解析手法が既に十分に成熟していて、サービスとして確立していることを意味しているかと思います。

そうなると、次にくるのが、「構造解析に関する知識があまりない人でも適切に構造解析ができるようにする」、というフェーズかなと思います。実際、ツールは充実しているにも関わらず、構造解析を請け負う企業は数多くあり、このことは、解析ツールの使い方にノウハウ・経験等が必要であることを意味しているかと思います。

そこで、各社とも、使い勝手の良いプラットホームを用意し、構造解析と他の解析(熱や流体、電磁場等の解析など)を組み合わせた解析等を容易にできるようにし、実際の設計により役立つツールに改良し、シェア拡大にしのぎを削っているように見えます。

となると、新規参入組がそこで勝負をするのはなかなか大変で、「それでも、そこで勝負して、よりよいものを提供したい」という気持ちと、「違う土俵で勝負しよう」という気持ちが湧いてきます。

cosmobloomは、前者を意識しつつも後者を選択しているわけですが、後者の場合、一般に市場がニッチになる傾向にありますので、持続可能な事業として成立するのか、ドキドキするところです。

実際、展開構造をターゲットにするというのは、ニッチすぎるというか、分野を絞り込みすぎている感はあるかと思います。

ただ、そうはいっても、「これをやらないといけないけど、人手が足りないので、アウトソースしたい」、「専門家じゃないので、誰かに頼みたい」という需要は一定程度あるので、そこを丁寧に拾っていくことかなあと思っています。

これは個人的な感想ですが、一般に、構造解析を請け負う企業さんは、表に出て華々しく経営をしているというよりは、いろんな企業や研究機関・大学等のプロジェクトを縁の下の力持ち的に支えている、という感じがあります。これは、構造解析というのが成熟した分野であり、かつ、、「壊れる/壊れない」などといった、結果がわかりやすいる分野である分、ごまかしがきかず、地道に生真面目にやっていかないと成果を得られず、信用も得られない、ということからきているのかなという気がしています。

cosmobloomも、地道にやっていくのかなと思いますが、それと同時に柔軟展開構造の面白さを世の中に伝えて行けたらなあと思っています。

宮崎 康行