宇宙太陽光発電の実現をめざして

こんにちは、cosmobloom の小野です。

宇宙太陽光発電システム(Space Solar Power System)といえば、古くから構想されている大型宇宙構造物の1つです。SSPSが提唱されたのは1968年までさかのぼりますが、いまだその実現には至っていません。そんななか、昨今のGXに関連した社会的気運もあり再びSSPSの実現を目指す動きが世界で広がりつつあります。

現在検討されているSSPSは、宇宙空間に数km級の巨大な構造物を構築することで、原子力発電所1基分に相当する100万kW級の発電が可能な電力システムです。宇宙からの発電が可能になれば、化石燃料の価格高騰の影響や、地上の太陽光発電のような天気の影響を受けない安定した電力供給が可能になります。1GW級の電力を安定供給することができるため、SSPSは将来のベースロード電源としても期待されるシステムです。

一方で、これまでSSPSの実現に至らなかったように、技術的・経済的な課題は多くあります。宇宙空間への大量輸送技術、大型宇宙構造物の構築技術、長期の保守運用技術、安全な送受電技術、そして、コストを他の電力システムと同等になるように低減することです。日本市場における発電事業者の電力供給価格は10円/kWhと安価です。技術的な課題を克服しつつ、コストを10円/kWhまで低減する道のりはまだまだ長いといえるでしょう。

SSPS実現の鍵となるのは何といっても全体の軽量化です。現在の宇宙開発において輸送コストが占める割合は多く、SSPSのような大型宇宙構造物の構築となると、ロケットの打上げ回数は数百回を優に超えます。打上げ回数を減らすためには軽量化は必須で、従来の衛星に搭載される太陽電池パドルのような構造では十分な軽量化はできないでしょう。ですが、私たちが取り扱う膜構造であれば、支持構造をほとんど必要とせず大きな面積を構築できるため、軽量化に大きな貢献ができると考えられています。

私たちはデオービット装置および膜面アンテナの開発を通じて、膜構造の展開技術と膜構造でアンテナと発電を行う技術を確立しSSPSの実現に貢献したいと考えています。今年はデオービット装置の開発に取組み、事業を軌道に乗せ、膜面アンテナの開発にスムーズに移行できるよう活動していきたいと思います。

現在cosmobloomでは柔軟構造物に関する様々なご相談を受け付けております。ご希望の方はお気軽に問い合わせフォームをご利用ください。

小野弘幸


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