宇宙科学技術連合講演会に参加して

こんばんは,cosmobloomの小野です。本当に久しぶりの投稿になりますね。
実は、11月の最終週、25日(火)~28日(金)の4日間で宇宙科学技術連合講演会(宇科連)が開催されまして、弊社メンバーも参加してきました。学会の会場は札幌コンベンションセンターというところで、大ホールでは企業ブースが出展され、それ以外のホールと会議室で学会の口頭発表を行う形式で開催されました。今回、弊社は企業ブースへの出展と口頭発表の両方を実施しさせていただいています。
企業ブースは、膜面アンテナの共同開発におけるパートナー企業のスタッフ株式会社様と共同で出展しました。弊社からは、開発中のデオービット装置(EM Engineering Model)を6U衛星のモック(セーレン株式会社様のご厚意で作成・展示させていただきました!)に搭載した形で展示し、リーフレットを2種類用意しておりました。スタッフ様には自社開発のアンテナを展示していただいており、その中に、別件で弊社が構造解析をさせていただいているアンテナを展示していただきました。この4日間を通して、弊社とスタッフ様の関係、どういった連携をしているのかなどについて、多くの方に知っていただくことができたと感じております。また、共同開発している膜面アンテナについても次回の宇科連で展示してブースに来ていただいた方にインパクトを与えたいといったお話もでき、スタッフ様との関係値をより良いものにすることができた4日間だったと感じています。
口頭発表では、代表の福永が「宇宙分野におけるSDGsの取り組み連携について」というOS(Organized Session)にて弊社の取組みとSDGsの関連について発表し、エンジニアの中村がOS「超小型ソーラーセイルPIERISと将来構想」にて、現在開発中の超小型ソーラーセイルPIERISのセイル構造部の開発状況について発表しました。また、折居も「先進宇宙アンテナシステムの動向と関連技術」というOSにて膜面アンテナの開発について発表を行いました。
また、弊社が参加したOS以外にも様々な口頭発表があり、中には衛星通信コンステレーションに必須とされる衛星間光通信の技術や、衛星の熱設計に関する発表など、とても興味深い発表がありました。特に、衛星間光通信技術は宇宙通信システムの中核を担う極めて重要な技術であり、膜面アンテナ開発で目指す衛星ダイレクト通信の実現においても必須の技術となります(むしろ、できていないと衛星ダイレクト通信を実現できません)。ですので、今後の事業化に向けた計画立案においても技術動向の把握は必要だということで、発表を聞かせていただきました。現在はシステムとしてどのような課題・要求が存在するかを明らかにするためにシミュレーションソフトを作成し検証しているということでしたが、考えることは膜面アンテナ以上に多そうだなという印象を受けました。是非、携わられている皆さんに研究開発を加速していただければと思いました。
そんなこんなで、弊社としては企業ブースへの展示と口頭発表、重要技術の調査など盛りだくさんの4日間でしたが、非常に意義のある4日間にすることができたかと思います。今回の宇科連では、企業ブースも見栄えの良い感じではありませんでしたが(ここがcosmobloomの弱いところ!)、次回の宇科連では、来ていただいた方に「おっ、ちゃんと結果出してるじゃん」と思えてもらえるような、そんな内容にできたら良いと考えております。
小野

